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昨年、2015年の夏のこと。
JR北海道の経費削減策として、空知地区の駅から利用者数の少ないみどりの窓口が消えると聞いて、窓口閉鎖候補駅の芦別・赤平・奈井江3駅を訪問したのは当ブログでも記事にしたとおり。
その後、2015年度中に3駅のみどりの窓口は閉鎖された。てっきり無人化されるとばかり思っていたが、地元自治体や地元企業の厚意により簡易委託化がなされ、きっぷの販売は続けられることとなった。
4月、簡易委託化からしばらくすると、ネット上に販売券種などの情報が上がってくる。
私も気になって調べてみると、なんと常備券の設備があるというではないか。この情報に切符収集家としては居ても立ってもいられなくなってしまった私。
という訳で、時は2016年5月2日、ゴールデンウィーク真っ只中。
いつもの知人
Pima氏と空知地区の道道ドライブを兼ねて、さっそく空知地区の駅巡り&切符収集に出発。
まずはJR深川駅へ。
JR函館本線の駅で、留萌本線が分岐している。
改札口とみどりの窓口、タッチパネル式券売機。
2010年春の訪問時はボタン式であった券売機も、いつの間にかタッチパネルに更新された。
購入した深川駅入場券(マルス券)。
深川駅入場券(券売機小児券)。
券売機上に掲示されていたきっぷ運賃表。
留萌本線の末端区間にあたる留萌~増毛間は、今年2016年12月4日を以って廃止となることがJRから正式に発表されている(
参考:留萌線(留萌・増毛間)の鉄道事業廃止届の提出について(PDF) - JR北海道)。
すなわち、増毛から瀬越の駅名と運賃が掲示されるのも、あと半年ほどだ。
待合室。
奥のKioskは開店前。左奥の深川物産館では、土産物や地場産品を扱っている。
かつては左側に立ち食いそば屋があり、前回2010年の訪問時に同行者(思い起こせば当時もPima氏との旅であった)が利用していた覚えがあるのだが、こちらも券売機同様いつの間にか無くなってしまっていた。
駅舎を出る。
出入口のすぐそばには、ジェイ・アール北海道バス深名線のバスが。
ここ深川駅は1995年に廃線となったJR深名線の分岐駅であった。
深名線は特定地方交通線に指定されていたものの、豪雪地帯であることと並行道路の未整備という理由によって民営化後も存続していたが、道路整備も進んだことから廃線された。
代替バスは当初はJR北海道の直営であったが、のちに子会社であるジェイ・アール北海道バスに移管され、現在に至っている。
ちなみに、2012年12月から旭川市の道北バスに運行が委託されている(参考:
深名線 (ジェイ・アール北海道バス) - Wikipedia)。
深名線の話をしたところで、さっそくそれにちなんだスポットへ。
ここは深川市上多度志、旧JR深名線の多度志トンネル跡。
このトンネルは道道875号多度志
一已線の道路トンネル(JR廃線後の建設)脇にあり、アクセスしやすい。
次の駅までの道中やってきたここ。一見するとただの空き地である。
視線を横にやると頭が赤く塗られた国鉄・JRの用地境界標が。
ここは旧・深名線の多度志駅跡だ。一直線に並んだ木々の左側が駅用地であり、奥が深川方面であった。
お次はこちら。JR留萌本線・石狩沼田駅。
今は中間駅だが、札幌(桑園駅)から延びる札沼線のかつての終着駅であった。
この駅の留萌方で分岐していたが、赤字83線への指定により部分的に廃線され、現在は新十津川以南が残るのみとなった。その新十津川以南も、浦臼~新十津川間は2016年3月26日のダイヤ改正でついに1日1往復となってしまったほどの乗客の少なさだ。
駅舎内へ。出札窓口がある。
石狩沼田駅は深川~留萌間の他駅の例に漏れず無人駅である。
しかしこの駅が他と違う点は、簡易委託駅であり、唯一乗車券の販売を行っているということ。
購入した普通乗車券(石狩沼田→恵比島、常備軟券)。
常備軟券の最安区間はこの石狩沼田→恵比島間230円である。
他には深川や留萌行きの常備軟券乗車券、深川からのSきっぷの常備軟券なども扱っていた。
かつては硬券入場券の設備があったが、2016年5月現在は存在しない。簡易委託駅で入場券設備があるのはニセコや様似など、観光地としての需要のあるごく僅かな駅のみであるため、おそらくであるが、今後も補充されることはないと思われる。
小児片道乗車券(石狩沼田→真布、補充券)
当該区間の常備軟券の口座は存在しない。
このような常備券の発売区間外については、補充券の対応となるようだ。
駅舎内、待合室。
男女別トイレと自動販売機もある。
駅掲示の発車時刻表。
運賃表。
この運賃表は2016年度中に廃線となる留萌以遠の駅が記されていない。
ホームへ出てみる。
駅名票が出入口真上に掲示されている。
屋根支柱の縦型駅名票。
先ほどの駅名票と隣駅が左右反転しているこれは、向かい側の旧・2番ホームに立つ駅名票。
交換設備は1994年と20年以上前に撤去されている(
参考:石狩沼田駅 - Wikipedia)が、ホームと駅名票は健在。
駅ホームから留萌・増毛方面を望む。
S字カーブから交換設備があったことがわかる。
かつての札沼線は、この先の踏切を過ぎて200mほど行った地点で左に分かれていた。
深川方面を望む。
こちらはS字カーブを描いていない。
ここから同行者の道の駅スタンプラリーのため、駅は駅でも道の駅巡り。
道の駅鐘のなるまち・ちっぷべつに立ち寄り、
停車場線走行を兼ねて秩父別駅へ。
こちらは1面1線の無人駅。
道の駅サンフラワー北竜。
ここは入浴・宿泊施設と一体化しており、出るタイミングでちょうど地域の高齢者とみられる一団がバスで入浴に訪れていた。
ちなみに、駐車場入口に登竜門ならぬ「北竜門」という巨大な門型モニュメントがある。
道の駅田園の里うりゅう。
建物内に大泉洋の顔ハメ看板があったのだが、ここが何かの番組で使われたのだろうか?
石狩川を渡り、次は道の駅たきかわ。
ここから先、滝川ICから道央自動車道を経由し、次の奈井江駅へ。
その2へ続く。
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