[
春の九州鈍行旅2012 記事一覧はこちら]
その12の続き。
南阿蘇鉄道で高森駅までやってきたところ。
折り返し列車まで時間があるので、徒歩でやってきたのは高森湧水トンネル公園。南阿蘇鉄道高森線高森駅付近と、高千穂鉄道高千穂線(廃線)高千穂駅間を結ぶ未成線の高森トンネルの一部だ。
ここが公園になった経緯であるが、戦前より熊本と延岡を結ぶ九州横断鉄道の構想があった。
戦後の1962(昭和37)年になり、鉄道審議会が上記の区間を含む高森~日之影間の建設を決定し、1973(昭和48)年12月にこのトンネルも着工した。
しかし、1975(昭和50)年(
注:Wikipediaは1977年となっているがソース不明)2月に予定延長6,500m)の入口から2,050m地点で突然の大量出水に見舞われ、その後も出水が頻発。これが主因となり工事が中断されたのち、国鉄清算事業団経由で高森町に無償譲渡され、掘削済み延長2,050mのうち550mをトンネル公園として開放している。(
参照:高森湧水トンネル公園|観光スポット - 高森町公式サイト、高千穂鉄道高千穂線#未開業区間 - Wikipedia)。
トンネル坑口付近が広くなっているが、これはここに高森駅を移設予定であったためだそうだ。
ここから真っ直ぐ前方に進むと高森線の線路があるが、現在の高森駅はそこから北へカーブした先にある。前回記事で高森駅のホームが曲線上にあったのはそれだ。
入場料300円を払い、坑内へ。
中央が水路になっており、クリスマスツリーが吊るされている。
途中から中央部に板が渡されるように。
最奥部の手前にあったウォーターパール。
まるで粒状に放水されているように見えるが、シャッタースピードを遅くすると……
ただの水流であることが分かる。
ウォーターパールの仕組み。
ストロボライトの点滅数を変化させ、残像により水流を粒状に見せかけているのだそうだ。
そしてこれが550mの最奥部。
右半分からは掘削時に出水した水が今なお湧出している。
壁面にあった距離表示。立野からの距離だろうか?
トンネル入り口の壁面に記された数字。
あまり定かで無いのだが、コンクリートの巻立て厚さを表す数字であったかと記憶している。
1977-1の数字。以下の画像にあるしゅん功日だろう。
高森ずい道(高森トンネル)の銘板。
型式の特1号型は(ソース不明であるが)交流電化にも対応できる断面である。『着手:昭和48年12月5日』は先述の着工日、『しゅん功:昭和52年1月31日』は上の画像の日付がそれであろう。
トンネル公園を出て階段を登ると、畑と住宅の向こうに阿蘇の山々。
高森駅前へ。
高森駅へ戻ってきた。
『阿蘇ゆるっと博』ラッピングの南阿蘇鉄道MT-2001号車。
16:16、普通 立野行 列車番号18 MT-2001号車(単行ワンマン)乗車。
16:43、終点の立野駅到着。
16:49、普通 肥後大津行 440D キハ147 182(先頭車、2両ワンマン)乗車。
肥後大津で慌ただしく次の列車に乗り換え。
17:03、普通 熊本行 1472M クモハ815-10(先頭車、2両ワンマン)乗車。
17:44、終点の熊本駅に到着。
熊本駅入場券(券売機券・小児券)。
JR熊本駅。
新幹線開業1年後で、在来線部分の高架化工事中であった。
駅前の熊本駅前電停から、A系統 田崎橋行 1354号車に乗車。
折り返しとなる、A系統 健軍町行 熊本市電1354号車に乗車。
通町筋電停で下車し、徒歩で中心市街地を移動しつつ熊本電鉄藤崎宮前駅へ。
駅への入り口が分からず迷うも、無事到着。
御代志行 熊本電鉄6228A号車(最後尾、2両ワンマン)乗車。
かつて都営地下鉄三田線で走っていた、東京都交通局6000形の譲渡車両。
路線図。
熊本電鉄の系統としては、中心市街地の外縁・藤崎宮前~御代志間のものと、上熊本~北熊本のシャトル運転系統の2本がある。
それにしても驚いたことが、夕方~夜という通勤・通学時間帯であるにもかかわらず、路線の半分ほどを過ぎたところで2両の電車に乗客が片手で数えるほどしか居なかったことである。
藤崎宮前駅が中心市街地からは少し外れており、ほぼ全線に渡り道路が並走、御代志から先はバス連絡になるということで、熊本市中心部~御代志(御代志以遠を含む?)間の需要は並走する自社バスで賄っているのかもしれない。
折り返し、藤崎宮前行 6228A号車(先頭車、2両ワンマン)に乗車。
北熊本駅で下車し、上熊本行に乗り換える。
上熊本線 普通 上熊本行 5102A号車(単行ワンマン)乗車。
なんと昭和32年製造(東急車輌製)の東急5000系(初代)最後の営業運転車である。
先頭車の連結面側に運転台を増設改造して使用している。
吊革に残る『東急百貨店』の文字。
オリジナルの先頭部が残る運転台。
終点、上熊本駅に到着、熊本電鉄完乗。
暗闇の中の5000形。
2017年4月現在、この区間の運用には譲渡された東京メトロ01系が充てられている。
JR上熊本駅にて購入した入場料(券売機券・小児券)。
次はそばにあるこちらへ。
熊本市電上熊本駅前電停。
車庫が併設された終端駅で、2面3線となっている。
入線してきた熊本市電8502形。
車番と局章。
B系統のサボ。
8502号車の車内。
転換クロスシートの路面電車というのは珍しいように思う。
かつて変動運賃だった時代に使っていた運賃表示器を、停留所表示のみ使用しているように見えた。
B系統 健軍町行 熊本市電8502号車に乗車。
熊本市電を完乗して、折り返しのB系統 上熊本駅前行 熊本市電8502号車に乗車。
味噌天神前電停で下車し、この日はJR新水前寺駅付近のネットカフェにて仮眠。
その14に続く。
[
春の九州鈍行旅2012 記事一覧はこちら]