[
宗谷本線往復旅2011 記事一覧はこちら]
その4の続き。天塩中川駅を発車。
天塩中川を過ぎると、めっきり田畑を見かけなくなる。
道道541号問寒別佐久停車場線の向こうに牧草ロールが点々と置かれているのが見える。
歌内駅停車。駅舎を取り壊し、その基礎の上に車掌車駅舎を設置した、これまでに見てきた形態の駅。
この駅の手前には、2001年まで仮乗降場由来の下中川駅が存在していたが、朝夕2往復の停車のみという状況で利用客も減少し廃止となった(
参照:下中川駅 - Wikipedia)。
問寒別駅に停車。歌内駅のような基礎上の車掌車駅舎だが、背後の街並みを見る限りではそれなりの集落のようだ。
士別市からここまでずっと飽き飽きするほど見てきた天塩川。
そんな天塩川も幌延町に近づくと、日本海沿いの天塩町にある河口に向けて西に流路を変え、宗谷本線から離れていく。
雄信内駅停車。コンデジのレンズ周りが写り込んでいるがご容赦いただきたい。
天塩中川駅以来の交換駅。風雨に晒されて年季の入った木造駅舎だが、これは1925年の開業時からのものらしい。
ちなみに雄信内の集落はここから1.2kmほど先、道道302号雄信内停車場線と道道256号豊富遠別線を通り、天塩川に掛かる雄信内大橋を渡った国道40号沿いにある(
参照:雄信内駅 - JR北海道旭川支社)。
駅名票には前の駅が糠南駅とあるが、よく見ると修正の跡がわかる。これは2001年まで、上雄信内駅という仮乗降場上がりの駅があったためと思われる(
参照:上雄信内駅 - Wikipedia)。
なお、この列車は北海道の普通列車にありがちな「通過駅のある普通列車」であり、北永山・南比布・糠南・安牛・南幌延には一切停車しない。
安牛駅通過。白地に窓まわりが水色帯の車掌車駅舎が見切れている。
上幌延駅も通過。「車掌車駅舎・オン・ザ・旧駅舎の基礎」。
牧草ロールが巨大なマシュマロに見えて仕方がない。
幌延駅に停車。
停車時間が10分強あるので、改札を出てぶらぶらする。
駅舎左上に見切れている「沿岸バス(株)」の文字は、訪問当時駅舎内にあった沿岸バス幌延営業所のもの。
この天気のせいもあってか、物悲しい雰囲気を漂わせる幌延駅前。
右の民宿の看板に「サロベツ」の文字が踊る。幌延町から豊富町にかけて広がるサロベツ原野の玄関口として、この駅は利用されてきたのだろうか。
沿岸バスの幌延営業所窓口。訪問日は土休日なので閉鎖中。「萌えっ娘きっぷ」関連の掲示があるのが沿岸バスらしい。
幌延駅は1987年3月30日まで、国鉄羽幌線の分岐駅であった。羽幌線廃止後、沿岸バスによる鉄道代替バスの運行が開始され現在に至っている。
なお、この営業所は2013年2月16日を以って閉鎖された模様である。
幌延駅の改札周り。天塩中川駅の次の特急停車駅に当たるので、特急料金や列車編成の案内がある。
少し見切れているが、出札窓口横に宗谷本線のラッセル車の写真・運行ダイヤ等が掲出されていた。
ここ幌延駅ではB型硬券入場券とD型観光硬券入場券を取り扱っていたので購入。
B型券はJR北海道の一般的な様式の硬券入場券。
観光入場券は「幻の青いケシ」「北緯45度の町」。
裏面の説明文(ふりがなは管理人が追加)。
幻の青いケシ、属名はギリシャ語のmecon(ケシの意)とopsis(似るの意)から「ケシに似る」という意味で表現され、ヒマラヤおよび中国、チベットの山岳地帯にみられ、秘境の「幻の花」として名が高い。
幌延町では冷涼な気候を生かして、青いケシを町の花卉として栽培している。
とのこと。
ここの駅員の方は、記念入場券の購入客にラッセル車の写真や駅スタンプ一覧を印刷した宗谷本線の案内を配布するなどされていたのが印象に残っている。
ふと旅行商品のパンフレット棚を見るとこんな懐かしい表記が。
JASは昔搭乗した記憶があるが、2004年にJALに吸収されてしまった。今でも空港周辺で時たま痕跡を見かけたりする。
名所案内看板の「
トナカイ観光牧場(公式サイト)」だが、1999年に現在の牧場がオープンしており、この手の案内看板に記される施設としてはかなり新しい部類に入る。ここでは、牧場でトナカイを「見て」楽しむだけでなく、レストランで「食べて」楽しむこともできるとのこと。また、上記の入場券にある「幻の青いケシ」を開花時期の6月中旬から7月中旬の約1ヶ月間限定で見ることができ、こちらも季節限定ではあるが種苗の販売も行っている。
幌延駅駅名票。かつて隣の下沼駅との間に2006年まで南下沼駅があったが、駅名票は更新されてしまい、ここからその痕跡を感じ取ることはできない。
側線の保線車両。
幌延駅1番線に停車する乗車列車。左に2番線のある2面2線の駅。
稚内方面を望む。奥の高架は国道40号幌富バイパスの跨線橋。
かつての羽幌線は、駅を出てすぐに左へ分岐していたようだが、2番線の安全側線の線路がかつての羽幌線だったりするのだろうか?
車内の運賃表。旭川から3880円。
敢えてここで申し上げておくが、音威子府、幌延と車内の運賃表を撮影しておきながら、終点の稚内駅で降車時に運賃表を撮影するのを失念してしまった。何とも勿体無いことをしたと後悔。
その6へ続く。
[
宗谷本線往復旅2011 記事一覧はこちら]